溝腐病被害木を地域資源に〜薪の販売を始めました〜

千葉県内の森林では近年、「溝腐病（みぞくされびょう）」と呼ばれる病害が深刻な問題となっています。主にスギに発生し、根元から腐朽が進むことで材の強度が落ち、建築材や製材用としての利用が難しくなるこの病気は、私たち林業事業者にとって看過できない課題です。
しかし、病気の木であっても、完全に無価値なわけではありません。弊社ではこのたび、溝腐病によって価値が下がった立木を、薪として加工・販売する取り組みを開始しました。腐朽が一部であっても、しっかりと乾燥させれば薪としての燃焼性能に問題はなく、むしろ火付きが良く扱いやすいという特長もあります。
この活動は、山林の健全化と資源の有効活用という二つの目的を兼ね備えています。被害木の伐採・除去によって森林の更新を促すと同時に、地域の薪ストーブユーザーやキャンプ需要に応える形で、新たな販路の開拓にもつながっています。
今後は、廃棄されがちな被害木を「地域資源」として捉え、林業の持続可能性と地域経済の循環を促進するモデルとして広げていきたいと考えております。森林に新たな価値を見出す取り組みとして、ぜひ多くの方にご注目いただければ幸いです。

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